手帖の白

日々をゆるく綴っています

誰かのために本を選ぶ、「ブックサンタ」

忙しくしている間に2ヶ月が過ぎてしまった。
早いうちに書きたいと思っていたこの記事も書きどきを多分逃しているけれど、すてきなものを紹介する記事はなんぼあってもええですからね、の精神で書いていこうと思う。
「ブックサンタ」を紹介します。

booksanta.charity-santa.com

「あなたが選んだ本を、サンタクロースが全国の子どもたち(※)に届けます」
※様々な事情で大変な境遇にいる子どもたち

参加書店も増えたしメディアで取り上げられることも多いので、ご存知の方も多いと思う。本を選んで寄付すると、大変な境遇にいるこどもたちに、その本がプレゼントとして届くというプロジェクト。
2017年に始まったこのプロジェクトをわたしが知ったのは2年前で、ツイッター(当時)に流れてきたのを見たのが最初だった。えーめっちゃいいやん、と思ってすぐ調べた。参加書店が近くにあったので、本を買って寄付した。
それから毎年、この季節になると寄付をしている。自分で本を選んで寄付したこともあるし、クラウドファンディングで寄付だけしたこともある。今年はオンラインで本を選んで寄付した。参加できる方法がいろいろあって助かる。忙しくてもとりあえずどれかやろう、と選ぶことができる。
参加すると、かわいいステッカーがもらえる。オンラインで寄付すると発送の手間をかけさせてしまうのが少し申し訳ないんだけれど、毎年ステッカーをもらうのをちょっと楽しみにしているので、送ってもらうようにしている。

初めてブックサンタに参加してみたとき、けっこう新鮮な衝撃があった。
独身で身内や友達にもちいさな子がいないわたしにとって、ちいさい子のために本を選ぶ、という経験が初めてだったのだった。
参加書店に行って、さあ本を選ぶか、とまず絵本コーナーに行って、なんだかちょっと笑いが込み上げてしまった。うわーこのエリア全然来たことないな、と思って。よく行く本屋だけど無縁だった場所。◯歳向け、とかポップの貼ってある棚、平積みのたくさんの絵本たち。何が人気でどんなものがこどもに受けるのか全然わからない。なんだか楽しくなってしまって、あれこれ見て回った。他の人から見たら、なんのことはない、自分の子に絵本を選ぶお母さんにも見えたかもしれない。でもわたしの人生にはそういうことは起こらなかったので、どこかの誰かのために楽しく本を選んだ。喜んでくれたらいいな、と思いながら。
結局、乳児向けの絵本と幼児向けの絵本を1冊ずつ買った。ブックサンタで、とレジで申し出て、ステッカーをもらって帰った。
こういうことがなければ、もしかしたら、ちいさい子のために本を選ぶ経験をずっとしないままだったかもしれないなと、けっこう切実に思っている。だからこういう機会をくれたブックサンタプロジェクトには感謝しているし、毎年できれば自分で本を選びたいと思っているし、本を選べなくてもなんらかのかたちで参加はしたいと思っている。
そういうわけで、ブックサンタは、大変な境遇にいるこどもたちとその親御さんだけでなく、寄付で参加する側にもいろんな感情のプレゼントをくれるプロジェクト、だと思う。

本にふだんなじみがない人、こどもに本を選んだことがなくてどんな本を選んだらいいかわからない人、近くに参加書店があったら、とりあえず書店に行ってみるといいかもしれない。
わからないなりに楽しい、かもしれないですよ。
ちなみに書店に行かなくても、ブックサンタのオンライン書店で本を選ぶのも楽しい。中高生向けとか、こんな本がはやってるんだね、へー、となれる。
そうして、自分が選んだ本をどこかのこどもが喜んでくれるかもと思うと、心がちょっと温かくなる。

クリスマスが近づいているので、運営の方々は準備が大詰めで大変な時期だと思う。おつかれさまです。
ひとりでも多くのこどもたちに、サンタのプレゼントが届くといいな。

ついでに。同じ団体がやっている「シェアケーキプロジェクト」にもときどき寄付している。大変な境遇にいるこどもに、こちらは誕生日のホールケーキをプレゼントするプロジェクト。
ホールケーキ、うれしいよねー。ろうそく立てて楽しんでほしい。

sharecake.charity-santa.com